昨年はビリ。
何とかしてやりたい。
でも、早起きは辛かった。
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- 私は3人娘(10歳、4歳、2歳)の父親である。小4の娘は、運動が苦手で特にマラソンが嫌いである。毎年マラソン大会はビリ。そのせいか娘は自信がない。何かと「どうせやってもダメだから」と開き直る。そこで娘の特訓を自らやることにした。これは父と娘のマラソン特訓の記録である。
いよいよ本番
4年女子のスタートは10時の予定だが、
ちょうど3年女子がスタートする直前だ。
その後が3年男子、そして4年女子である。
娘の小学校の父母は、学校行事に熱心だ。
平日の午前中だというのに、かなりの父兄が応援に来ている。
ビデオを撮りながら、4年生の席に近づくと娘がのほほんとした表情で座っている。
相変わらず、「勝ちたい」という意欲を感じない。
娘は私に気がつくと、近寄ってきた。
「ビデオ撮らないでよ」
「そんなことより、スタートの位置取りに失敗しないよう、準備しておけ」
「あと、スタート前に『10番になるぞ』って5回つぶやくんだぞ」
娘の友人に気がつかれないように、小声で声をかける。
「いいトシなんだから、そんなに本気にならないでよ」
妻があきれている。
「いや、本気になるよ。オレは(笑)」
軽く言ったが、それなりに本気だ。
妻にビデオカメラと下の子2人を任せ、自分はスタート位置を確認する。
マラソンコースは、最初に校庭を1周半してから外に出る。
スタートして、最初のコーナーを見届けたら、下見で決めた応援場所に移動する予定だ。
4年女子がスタート位置についた。
娘の姿は・・・、確認できない。
いよいよスタート。
先頭には、いないようだ。
きたきた。
なんだよ。後ろの方じゃないか。
スタートダッシュの練習はなんだったんだ。
急いで、校庭を出て坂を上りきった地点に移動する。
ここからスピードを上げるように指示した地点だ。
先頭がきた。
「それいけ!がんばれ!」
さすがに大人なので、すべての子どもに声をかける。
25秒して、娘が来た。
25秒といっても、スタートしてから300mくらいだから、結構遅れている。
「いけ、いけ!がんばれ!ここがスタートだぞ」
娘は笑顔でVサイン。
おいおい、もっと真剣に走れよ。
娘が通り過ぎると、元の方向に逆走し、ゴール地点に近い最後の上り坂に移動。
しばらくすると、先頭がやってきた。
娘は来ない。
きたきた。真ん中くらいか。いや、結構遅れているかもしれない。
「ほら!ラストだ!頑張れ!最後だぞ!」
娘は泣きそうになって、必死に走っていた。
今度は手を振る余裕もないようだ。
さて、何番でゴールしているかな。
ゴール地点の校庭に向かって歩く。
まだ、それなりに走りすぎて行く子がいる。
去年より、順位が上がっていることは確かだ。
もう、何番でも構わない。
とにかく、よくやった。
少なくとも、必死に走っているだけで十分だ。
去年はビリなのに、余裕を持って走っていた。
最初から諦めていた。
それを考えれば、十分なのだ。
ゴール地点そばに着くと、1番から順に並んでいる。
当然、前の方には、いない。
真ん中にも、いない。
いたいた。
後ろの人数を数えてみる。
15人くらいか。
ということは、29番かな。
娘が私に気がついて、緑の紙をふっている。
そこに順位の番号が記してあるようだが、遠くて数字が読めない。
ただ、娘はあきらかにうれしそうだ。
4年男子が全員ゴールすると、4年生の応援席に移動してきた。
「30番だよ」
「そうか。すごいね。よくがんばったね」
嬉しいというより、ほっとした。
これで結果が出なければ、「どうせやってもムリだもん」っていうことになってしまうからだ。
練習中、何度その言葉を聞かされたことか。
それだけに、頑張って結果が出たことがうれしい。
欲を言えば、「もう少し」とも思うが、30番くらいがちょうどいい気がする。
1ヶ月の練習で10番になるほど甘くはない、がそれなりに成果は出ているし、どうしようもなく遅い順位でもない。
終わってみれば、あっという間の1ヶ月だった。
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